注:下記はかなり古い情報を元にした部分があります。新たに調べ直すのが面倒だったので、間違っていてもご容赦を(ヲイヲイ...)。それに、かなりアッタマきていますので、暴走させていただきますたw まず最初に言わせてもらいます。登場から何年もたっているのにいつまでたっても開発中みたいに「次世代DVD」と言われているHD DVDとBlu-ray Disc(以下、BD)。各社からはハードウェアが出そろい、100タイトル以上のコンテンツが発売済みなのにもかかわらず、なぜ「次」なのか不思議でしかたありません。
「次世代」とは「今の世代の次」ですから、「将来の」という意味合いで登場前に使う言葉だとばかり思っていたんですが、どうもマスコミの認識は違うようです。「新しく出てきて加わった」んだから「新規格DVD」とか「新世代DVD」とか、あるいはハイビジョン映像が収録できるのが最大の特徴なので「高精細DVD」とかでいいんじゃないだろうかと思うのは私だけですかねぇ?
ま、呼び方はさておき本題に。
HD DVDは私の中では市場に出る前から終わってる規格です(きっぱり)。BDが完全勝利を収めるのは最初から決まっていたことで、BDが世界を制するのを止めるすべはどっっっこにも存在しないと確信しています。LVD(レーザーディスク)に対抗してどっかのメーカーが勝手に作った「VHD/AHD」とかいうヘタレ規格以下です(禿藁)。
AOD(HD DVDの仮称)が発表されたときにはすでにBDの規格策定はほぼ終了して製品化が決まり、HD DVDの規格策定時にはソニーなどから製品が発売済み、業務用ハイビジョン収録向けとして「Professional Disc System(XDCAM)」(BD-RE Ver.1.0の派生規格)も発売済みだった、というのは報道しないんでつね>マスコミ。よって一般には知られるはずもなく、今日まで経過しているというわけです。
新世代DVDに関してマスコミは、「消費者を置き去りにした規格戦争」とか「VHS対ベータ戦争の再来」とかほざいて勝手に盛り上がっているようですが、どれほどの一般消費者がそんなこと思っていると? 少なくとも私の周りにはいないなぁ、そんな人。いたとしたら、それはマスコミ報道に感化されただけのことです。ほとんどの人が規格が2つになったことすら知らないんじゃないでしょうか(というか、興味ない?)。
マスコミの情報収集能力ならすでに決着が付いていることは分かっているはずで、何を根拠に「どちらが勝つか分からない」ような報道をし続けているのか不思議です。なんか、おもしろがっているんじゃないか、と思ってしまいます。...いや、もしかするとHD DVD側に肩入れしている、あるいは「ソニーたたき」をしているんじゃないか、などと勘ぐってしまいます。
だいたい、東芝も東芝です。なぜ出遅れた段階であきらめなかったのか、まったくもって意味不明です。
それにね、「規格の対立」なんて私的にはごく普通のことです。考えてみてください。記録型DVDの種類なんか素人にはちんぷんかんぷん状態だし、メモリーカードだって主要規格だけで4種類あるし、コンピューターだって今じゃWindowsとMacの2種類だけですが、昔はメーカーごとに異なっていたわけだし、ちょっと周りを見渡せば規格乱立なんて当たり前です。今までなぜそういった乱立に対して何も言わなかったんですかねぇ。世の中は受け入れているじゃないですか。
というわけで、規格争いなんていう言葉自体ナンセンスです。規格を統一するのが世の中にとって最善だとはこれっぽっちも思いません、私は。
さて、ここからはハデに脱線させていただきますw
「VHS対ベータ戦争」についても当時私の周りにはそんなこと言っていた人は誰一人いませんでしたので、ベータ方式のシェアがほとんどなくなったころに急に始まった「マスコミのあおり報道」程度にしか思っていません。ちなみに、私はベータマックス信者(いや、ソニー信者w)ですが、ビデオの貸し借りをしなかったので、何の不都合も感じませんでした(スーパーハイバンド改造してベータカムカセットに記録して遊んでたしw)。日本においてはVHSを含むアナログビデオも終えんを迎えたので、ソニー(ベータ)が負けたという印象も持っていません。
ソニーにだけ着目すれば、ベータマックスに並行して8mmビデオを開発し、結果的に大成功したので家庭用ビデオの分野ではソニーの一人勝ちです。DV/HDV方式へのシフト後もトップメーカーの1社として成功していますので、ソニーにとってベータマックスは誇り以外の何物でもないでしょう。
振り返るとAV関連でソニーが作り出したものに失敗した例というのはほとんどなかったりしますね。
小型カセットレコーダーを「ウォークマン」として普及させ、ポータブルオーディオ機器市場を確立したのは言うまでもなく、CDはほぼソニーの独自開発みたいなものでいまだにこれに変わるメディアは登場していません。
一時期オーディオマニアの間でヒットしたPCMプロセッサー+ビデオデッキによるデジタル録音もソニーの独壇場でしたし、R-DATを積極的に推進して当時のオーディオマニアたちには大ヒット、ポータブルDATを送り出してデジタル生録分野も確立しました(ちと中途半端で終わりましたが...)。
DCCをたたきつぶしたMDがコンパクトカセットに取って代わり、つい最近まで誰もが当たり前のように使っていたはずです(ただし、iPodなどメモリーオーディオ機器の爆発的大ヒットで終えん)。
HMM-CDはSD規格(現在のDVD-Video)に負けましたが、そのオーディオ規格部分を発展させたSACDもそこそこ成功していますし、何よりDVDの2層記録技術はHMM-CDのものです。
業務用DMTRのDASHもソニーが独自に作り上げ、音楽業界で知らない人はいないですし。
映像機器に目を移すと、かつて業務用として君臨した3/4インチビデオもソニー以外はほとんど作っていなかったし、放送業務用の1インチVTRもほとんど独占状態、ベータカムシリーズも使っていない放送局なんて世界中どこ探してもないし、現在はデジタル化/ハイビジョン対応で生き残っています(もちろんベータカセットですよ)。
D-1/D-2規格もほぼ独自開発で独占状態でしたし、同時期に登場したハイビジョン機器もソニーが普及させたようなものです(HDVSブランドとして放送業務用/映画業界では最も有名)。
忘れちゃいけない、トリニトロンは人類史上最高の画質を誇るブラウン管です。コンピューター、特にCG分野ではブランド化してほぼ独占、知る人ぞ知る航空管制用「Ω」は伝説と化しています。驚いたのが、トリニトロンの技術を三菱電機に供与して「ダイヤモンドトロン」が誕生したことです。このことはあまり知られていないようですが、PC用ディスプレイ分野ではかなり好評でした。ま、今は液晶ディスプレイに取って代わられましたが、液晶がブラウン管を超える画質を獲得することは未来永ごうないです。
コンピューター分野では3.5インチFDもソニーの独自開発で最後まで生き残りました。ポータブル機器では当たり前になったリチウムイオン二次電池をいち早く実用化したのもソニーだったってこと、意外と知られていません(最近いろいろ問題が出ていますが)。
そうそう、SuicaやEdy、おサイフケータイでおなじみの「FeliCa」はもちろんソニー謹製で完全一人勝ちです。
...挙げればきりがないですね。常に独自提案をし続け、それらがちゃんと世の中に受け入れられてきた...そのことに気づいてない人が多いのもマスコミのせいだと決めつけています、私。
関係ないですが、本来「DVD」という略語は特定の規格を示す名称(固有名詞)なので、「デジタル・ビデオディスク」という意味の総称として使うのはまずいんですよねぇ。いや、実は規格名として「DVD」を採用したのが間違っていたと言うべきですね。最初の名称「SD」を採用すれば分かりやすかったのに、なぜ「DVD」にしたのか意味不明>東芝。しかも、そのお下がりである「SD」をマークを含めてそのまま小型メモリーカードに使っちゃうところがまた×。
結局マスコミ否定で終わってしまいましたね。自分でも何が言いたいのか分からなくなってしまいました。BDが勝つことが分かっていながら「規格戦争」などと茶化したとしか思えないマスコミがいつにもまして鼻についていたのは確かです。
んで、今回の東芝のHD DVD撤退報道ですか。笑っちゃいましたよ、私は。なんですか、このタイミングは。
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XDCAMとは>>>
FeliCa[追記:2008年2月29日(金)]
タイトルの漢字を修正しました(^^;)。
[追記:2008年12月31日(水)] 文章を一部加筆修正しました。