4月17日に公開され、18日にダウンロード済みだったんですが、時間がなくてインストールなどがきょうまでずれ込んでしまいました。
EOS 5D Mark IIIに同梱のDPP(Ver.3.11.10)でEOS 5D Mark IIIのRAW画像を現像するとややピンボケしたような画像になってしまう、という致命的とも言える不具合があったそうで、それに対する修正版です。
バージョンは 3.11.4/3.11.10 → 3.11.26 となります。
Digital Photo Professional 3.11.26 アップデーター for Windows/Mac OS X
変更点は以下のとおりです。
1. | EF24mm F2.8 IS USM、EF28mm F2.8 IS USM、EF24-70mm F2.8L II USM、EF500mm F4L IS II USM、EF600mm F4L IS II USMへの対応 |
2. | EOS 5D Mark III、EOS-1D Xの撮影画像に対応 |
3. | Mac OS X 10.5のサポートを終了(Mac OS X版) |
4. | デジタルレンズオプティマイザ機能を追加 |
5. | 多重合成ツールおよびHDRツールを追加 |
6. | RAW画像を現像した場合、本来の画像特性が得られない現象を修正 |
7. | クイックチェックツールを使って大量の画像を確認している際の障害を修正 |
4. と 5. が新機能ということになります。
さっそく一部で話題となっている新機能「デジタルレンズオプティマイザ」(以下、DLO)を使ってみました。

初期状態ではレンズデータが [なし] になっているので、[更新...] ボタンをクリックしてインターネット経由でレンズごとのデータを取得する必要があります(JPEGファイルや非対応レンズの場合は [レンズデータ:非対応] と表示されます)。

初回は [サーバーに接続中...] だけで1分くらいかかりました。表示しているRAW画像に格納されているレンズ名が取得したデータ一覧にあれば太字で表示されているはずです。

ダウンロードしたいレンズ名のチェックボックスをオンにして [開始] をクリックするとデータがダウンロード/インストールされます。

ちなみに、ダウンロードされたデータは、
C:\Program Files\Canon\Digital Photo Professional\bin\5025.bin
へ保存されました。ファイルサイズは約11Mバイトです。ただ、なぜかファイルの作成/更新日時が「2011年10月12日(水) 10:03:56.0」になりました(フォルダーの作成/更新日時はレンズデータを取得した日時)。試しにいくつか別のレンズデータもダウンロードしてみました。
レンズ名 | ファイル名 | 保存/更新日時 |
EF-S17-55mm F2.8 IS USM | 5020.bin | 2011年10月12日(水) 10:03:52.0 |
EF-S15-85mm F3.5-5.6 IS USM | 5028.bin | 2011年10月12日(水) 10:04:15.0 |
ま、それはさておき。DLOの出来具合を試してみます。

レンズ収差補正と似た調整画面が出てくるので、チェックボックスをオンにしてスライダーで調整、決まったら [保存] をクリックします。なお、レンズ収差補正の [色収差] と同時に適用できません。DLOを適用すると結果的に色収差も補正されるためだと思われます。
注意しなければならないのは、DLOを [保存] するとRAW画像に情報が付加された状態で文字どおり元ファイルに上書き保存されてしまいます。

できればバックアップを取ってから作業したほうが良さそうです。
.....保存が完了するまで私のPCでは50秒ほどかかりました(その間ずっとCPU使用率100%)。メチャクチャ重いですね。ファイルサイズも2倍以上になりました。常用する機能ではないかもしれません。
で、効果のほどはどうなのかというと......

劇的とは言えないまでも「そこそこの効果あり」ってところでしょうか。私の撮影した画像では腕が悪いせいか差が微妙ですが、レンズ収差補正の色収差補正+シャープネスアップよりはかなり自然な感じに見えます。また、ピントがきっちり合っている画像のほうが効果が出やすい気がします。
もしかするとレンズによってはもっとはっきりとした差が出るのかもしれません。